市來健吾の日記

プログラマ、(元)物理屋(ナノテク、流体)

佐々さんの出した quiz (日々の研究 2/18(月)) に応募してみる


  • 現実逃避かな

  • 「非弾性多粒子系」をどう括って行くのか、という問には 個人的に興味があるので少し考えて見た

  • quiz は考える事に意義があるのだが、 「お前の(勘違いした)答えを見たい」っていうヤワな人は see source

    • と書いて、「答え」はコメントにしておいたが、 時効だろうから、コメントをはずす(2-3-2002)

  • segregation の有無は

    • 粉体系(DEM) : あり

    • 非弾性衝突多体系 : あり

    • 非平衡定常系 : 無し

    • Hamilton系 : 無し

  • 直観での予想

    • 粉体系(DEM):

      • tall vessel 中の dense な振動層の低振動加速度を頭に置く

      • 粒子間に散逸があり、エネルギーは底から供給される

      • 定常状態では、local に「散逸」と「エネルギー供給」が釣り合う状況

      • 高さによって粒子濃度に違いが生じるって意味で 「segregation あり」

      • 注: 境界条件などの状況で結果は変わり得ると思う。 「エネルギーの与え方」が大きく状況を変えると思うし、 「エネルギーの与え方」に不変な「もの」があれば面白いと思う

    • 非弾性衝突多体系:

      • エネルギー供給がなく、 散逸して行く系の時間スケールを調整した時の話とする

      • これは(散逸が小さくなければ) collapse するわけで、空間的に非一様、 segregation する

      • また時間的にも非一様で、不可逆な時間発展になっている

    • 非平衡定常系:

      • これは、エネルギー供給をしている散逸系と思う (頭には熱伝導系、shear 系を置く)

      • local には散逸とエネルギー供給の拮抗があり、 「定常」の意味でバランスしている。 すると、状況は上記の DEM と一緒

      • 直観的には local な状況は空間的に一様な気がする (Fourier law が頭にある)。この意味で、 segregation は無い

      • 時間的にも「定常」と言う意味で、可逆的な時間発展になっている

    • Hamilton系:

      • これは、散逸のないエネルギーの保存した多体系と思う (頭には理想気体を置いている - 理想化しすぎかな?)

      • 定義から時間的に可逆なので「定常」

      • 空間的にも散逸がないので homogeneous だろう (その根拠は…あんまり無いかも)で segregation 無しという予想

  • これが「結果も自明ではない」予想か?

    • 非平衡定常系に segregation 無し」という予想が意外か?

    • ここも、例えば粒子数固定で左右の壁の距離が大きくとると、 きっと壁近くにエネルギー勾配の高い部分が出来て、 中間部分は一様状態ってありえて、それは segregation ありかな?

    • 沈澱の話で、 最近は容器に bound されているという部分が無視できないって話があり (今までは、周期境界なり無限系を考えていた)、 simulation で沈澱過程での粒子の濃度勾配は空間的に一定ではなく、 むしろ底に固まり、その上の中間領域は一定濃度になるって話があった (去年の秋の APS での話)。

  • どうも、行間の読み方が決定的に違っていたようだ