市來健吾の日記

プログラマ、(元)物理屋(ナノテク、流体)

違和感


  • を、実はここ最近、 元村さんのブログ を見る度に感じていた (というより、正確にはそこに記されたプロフィールっていうのかな? 以下の文章を見て)
    高校3年までは理系コースに所属するが、大学受験で文系に転向。 35歳になって科学(者)・技術(者)の楽しさに再会する。

  • この違和感の理由は、多分、 彼女が理系に「再会」したのが、本人の意思というよりは、 上から降ってきた人事異動 (っていうのかな?) によるものだ、というところだろう

    • 例えば、仕事とか肩書とかが無い人間が本人の意思だけで同じ様な行動をしていたら、 多分人々の最初の反応が「なんでそんなことをしてるんですか?」となるところが、 仕事とか肩書とかで行動している場合には、皆暗黙のうちに受け入れてしまう、 と想像する

    • で、なんでそうなのかなぁ、と思う

    • この「役割り」を演じることに本能的に不誠実さを感じるってのは、 極めて個人的な、中学の頃のある体験に由来していると思うんだけど、 なんで世の中こういうなんだろうか (いわゆる肩書き社会ってやつか)

    • 「役割り」で仕事をこなしている人と、 「本人の意思」で動いている人と、 どっちが質の高い仕事をするのかってのは自明だと思っているけど、 実は、逆なのかな?

      • 普通は、前者を「プロ」、後者を「アマ」と言うんだろうな。

      • その「プロ」ってのは形式としてのプロ (金をもらってる = プロ) に過ぎないと思うが、これは quality を保証していないし、 その形式を強調するのが quality の欠如を示唆するというようなことは、 自明ではないのか

        • 6/8/2006: 哀愁ただよう編集後記

        • 12/27/2002: サラリーマン的、兵隊的、ボスの手下が求められているものなのか?

        • 2/25/2002: アマとプロ

        • 6/20/2000: やる気のない人、「サラリーマン」な人

      • 後者を趣味的とか言っておとしめる風潮は、これは何なんだろうなぁ (local なのか global なのかは知らないが)

        • 11/2/2003: 「趣味みたいな研究」「のんびりムード」批判

        • 2/6/2001: 盆栽批判

        • 6/8/2006: 私のあまりに趣味的な論文

    • もちろん、私の「想像」が間違っているという可能性はある (けど、こういうことがあるから、 tom hanks と leonald decaprio の映画みたいな 詐欺が成立するんだろうし)

  • てなことを、モヤモヤと思っていたところに、 「科学ジャーナリスト大賞」を受賞されたということで (個人的には、確かにこの分野では 他に比類ないものだと思っている)、 自分のこういう考えが急に卑しいモノに感じられて、困ったなぁと思ったり

  • というコメント付きで、備忘録的に、将来の自分に向けて、 この「違和感」を記録しておく