市來健吾の日記

プログラマ、(元)物理屋(ナノテク、流体)

メールの返事


  • その後バタバタしてたので遅れたが昨夜、 先日の件で恩師に おめでとうメールを出しておいた。ついでに近況報告も添えて (というのも、前に連絡取った時が、例の どん底状態の頃 だったので)。

  • きっと山のようにメールが来てんだろうと思ってたが、すぐに返事が来た。

    • 2行の簡潔メールだが、その 50% を使って RYUONの進展も楽しみにしてるって。 うむ、歩みが遅いということでしょうかね?

    • 10/18/2006にツッコミを受けた 直後に 4.0-Release を出して以来、外見上進展はないし (裏では、つまり CVS には、大幅に手が入ってるけど)

  • 上の業績に関する話しに関して、 私がこの恩師に強く影響を受けていることは認める。 無駄なものは書かないで、意味のあるものを書くというその姿勢。

    • (今のところ)唯一の 共著論文 の草稿を見せたとき、supportive なコメントをくれたけど、 その理由が「community にとって益になるから」だったことは、多分、 自分の中では大きな部分を占める言葉だ。

      • 7/28/2008: カナダでの第一報のゲラが届く。

    • あともう一つ、 単著の JFM 論文 は当初彼と共著の形にするつもりだった。 実際、仕事の大半は caltech で過ごした時の仕事だった (と言っても、自分で勝手にやっていた、というのが正しいけれど)。 だけど草稿を見せた時に彼の方から「単著で書くべきだ」と 言われた(悪い意味でなく)。

    • 彼は(研究が)地味だという人も居たけど、そういう姿勢が大事だと思ってる。 玄人好みだとも言えるが、悪い意味(衒学的な)では決してない。

    • 前にも書いたが、 私は Stokes flow の全てを彼の論文”から”学んだ。 別に彼の論文”だけ”で学んだ訳ではない、もちろん。 だけど彼の論文のほとんどが今でもそのsubjectの要の位置にあることは、間違いない。 「今はみんな忙しくて長い論文なんか読んでる暇はないのだから、 読みやすい論文を書け」(意訳、そういう論文じゃないと査読がパスしない) という風潮は、それが本当の意味で「読みやすい」のならいいのだけど、 往々にして主張の正当性を検証するのに必要な詳細まで落すような書き方になるし、 それじゃ科学の健全さは机上の空論になる。

    • Stokes flow の研究者は頭が固いとか依怙地だとか複数の人に言われ、 自らも経験してるけど(査読の話し、 5/4/2004)、 上のような行動規範で動いている人間ばかりなら、そういうことはないと思う。 査読プロセス自体が「裏」の世界だけど、やっぱり「裏」であることによる悪い面って あると思う。

    • このような研究の裏側を陽に書くことは、 多分、これから研究者になろうとしてる人にとって有益だと思う。 疑心暗鬼になったり、みんな裏ではああしたりこうしたりしてるんではないか、 とか変な方向に想像するよりも。

    • 5/17/2007: と言いながら、やっぱり大変だよね、と思う。

    • サマリー:研究について

    • 10/9/2010: ちょっと昔を振り返ってみた

  • 3/6/2011: ぼくが影響を受けた5人から、四人目。