市來健吾の日記

プログラマ、(元)物理屋(ナノテク、流体)

「テレビと落とし穴と未来と。」@1101(lc: )


  • これ、年末に(日本に発つ前に)はじめの部分だけ見て、 全部そろってから見直そうと思っていた奴。

  • 5の「価値、無価値、反価値」が一番印象に残ったかな。
    (糸井) ぼくらは、価値と無価値と反価値という、 この3つをそれぞれ持ってないと いまの社会で生きられないんだと思います。
    ぼく個人は、これまでの経験から、おそらく 価値の作り方を よけいに学んできたのかもしれません。 吉本さんは、きっと3つ全部を 均等に意識していらっしゃると思います。
    そして、吉本さんが 反価値について語っている部分さえも、 価値に変えてしまうことを、 ぼくはこれまで お手伝いしてきたんだと思うんです。

    (糸井) 出版にしても、本当に残念ですが、 どうしてもそれだけでは食えなくなっている、 という現状があると思います。 例えばいま、1万冊というのは 単行本として悪くない売れ行きだと思いますが、 1万冊というのは 1500円の本なら1500万円のビジネスです。 著者にとっては150万円の話になります。 年に一冊、1万部売れる本が出たら、 みんなから「立派だね」と言われますが、 どうやって食っていくんだ、 という問題が残ります。
    (吉本) そうですね。 やっぱり、そういうことを考えて、 なおかつできるのは、 やっぱり糸井さんしかいないです。 ぼくは、もう、 そういう真正面さみたいなのは 非常に貴重だなというふうに思います。
    (糸井) みんな、こういうのを 「真正面」じゃなくて、「斜め」だと 思っているんですよ。
    (吉本) そうなんです。そうだと思います。
    (糸井) 悔しいですよ。

    (糸井) ぼくは、「ただ」の力を、もっと信じてます。 本当に「ただ」でやるときは、 もっと「ただ」に対して考えて 慎重にならないとダメです。 「ただ」って、やっぱり いちばん高くなきゃいけませんから。
    (吉本) そうそう。 ふつうの「ただ」じゃダメなんですよ。

  • 「悔しいですよ。」というのが、なんというか、大きい。 既視感があるけど、それは個人的な文脈で、こういう話を初めて意識した猪瀬だ (6/28/2002)。 似たようなことは、確か森博嗣も、今はなきMLAで言っていた気がする。

  • ちょっと関係あるのかな、トップページからたどった先にあった 「吉本隆明の「リナックス化」を実現したい。」と言うフレーズも気になった。
    吉本隆明全講演アーカイブ
    ほぼ日刊イトイ新聞では、集まった吉本隆明さんの講演を、 フリーソフト化していく方向でプロジェクトを進めます。 何年かかるかわかりませんが、誰もみんなが 吉本隆明さんの声を聞くためにできることを、 着実にやっていくつもりでいます。
    このプロジェクトの概要と進捗は 「吉本隆明 YOSHIMOTO TAKAAKI」のページで 随時お知らせします。