「第千二百七夜 2007年11月20日 ベン・シャーン&アーサー・ビナード ここが家だ」@senya
引用その1、異邦人:この人、いまではちょっとした有名ガイジンである。 日本語で詩や絵本やエッセイを書く混血アメリカ人として知られる。
が、有名ガイジンであることは、どうでもいい。 … 東京に来てからでもすでに十数年、日本人よりずっと深々と 日本語の「をかし」と「もどき」を味わっている。
… いまは40歳になっている。
引用その2、セイゴウ語録:ぼくは「遅ればせ」という言葉が好きで、…
「遅ればせながら、私儀、只今、やはり参上致しました」。 これが大事なのである。準備ができれば、いつだっていい。 いくら遅ればせだっていい。そこに参上するべきなのだ。 「遅ればせ」は「遅れ馳せ」。そこに駆けつけることをいう。
定理にしておく。
引用その3、本気:なぜアーサー・ビナードがこういうコラボレーションができたのかといえば、 きっといろいろ理由があっただろうが、やはり心を打った日本語の短歌や俳句や詩を、 納得のいく英語にしたいと思いつづけ、それを試みてきたことが大きかったのではないかと思う。
真髄に迫ろうというのでもない。 その表現の「本来」から、自分を含めた社会の「将来」を見据えている。 そのための翻訳コラボレーションなのである。ここが、たいしたものなのだ。 だから本気のコラボレーションができる。
ということは、安易な妥協をしていないということでもある。