京大理学部、予算不足で寄付を募る(2010年06月08日 10時30分の掲載)@/.jp
引用運営交付金の減少による予算不足のため、「国立大学法人化前に比べて教員を 10 人以上減らさざるを得ない」という状況だという
理学への支援のお願い京都大学理学部の教育・研究へ絶大なる御支援を
京大理学部SOS「このままでは教員削減」 寄付募集中(2010年6月6日11時59分)@asahi.com
寄付を募ること自体は、まあいいんではないですか、くらいには思う。 ただ、本当に(国立)大学の教員って、受け身というか、主体性がないなというか。 下らんところばっかり「公務員」的だなあと、正直、思います。 (「寄付を下さい」と言ったこと自体は主体性があると言うのかもしれないけど、 その内容が「誰か助けてください」ということでは、やっぱり主体的とは言わないかな。)
素朴に思うのだが、それしかお金がないのなら、 教員をそれだけ減らせばいいんではないかな(減らすしかないんではないかな)? それが適正というものではないのかな? それとも、収入を頭数で割って、みんな給料を減らすかな (まあそれは、絶対に、嫌なんでしょうが。)
長期的な人口の推移として、現在もこれからもしばらくの間(半永久的?) 学生の数は減る訳で、それに見合って教員も減らさざるを得ないのは、 大学教員ほどの頭がなくても分かる話だと思うんだが。 それは分かってて、でも京大理学部(物理)の人は、 「国立大の中でも俺たちは一番最後だ」とか思ってたりするのかなあ...
人口がこんなに減っていくのって比較的 local な問題で、 「日本」という枠組みを取っ払えば、そうではない所は世界にはある。 (アメリカは移民の国で、世界からポテンシャルのある人間をどんどん呼び込んでるし、 シンガポールとかも近年、世界中から頭脳を積極的に集めているのを知っている。) 「理学部」なんて、本質的に国際化された世界なんだし、こういう状況を考えてみると、 今のままでいくと日本の大学(の理学部)は、英語がしゃべれないか、 世界では通用しないような研究者の掃き溜めになってしまいそうだなあ...
日本の大学教員になるのは、もう随分昔にあきらめて(海外逃亡し)、 世界のどこかで大学教員になるのも、つい最近やめて日本の戻ってきて、 やっと気質の世界に居場所を見つけることのできた人間なので、 まあ気楽に、のんきに、客観的に、いろいろと見えるものもあるのでしょう。
こういう、当たり前の困難を承知の上で、それを背負って、 日本の教育というものに人生をかけようとしている気概のある 大学の教員の人たちには、もちろん、最大級の尊敬の念を持ってるし、 ほんとうに頑張ってほしいと思ってます。 (そういう人は、でも、「雑用が忙しくて」とか「研究費が少なくて」とか 愚痴など言わんと思いますが。だって、そんなこと、承知の上なんだから。)
寄付は、えっと、少なくとも自分の借金(日本育英会、これが結構、大変なんですよ、 当然のように免除されてる大学教員のみなさま!)を返し終わるまでは、 申し訳ないけど、する気はありません。 (それに、学部にどーんと寄付って、仮にお金持ちになっても、する気がしないなあ。 それより、私設研究費として研究者に応募させて、気に入ったのにお金を上げるほうがいいな。 あれね、目的税ってやつ。仮にお金持ちになったらの話だけど。)
6/8/2010: 京大染色体継承研究室の閉鎖について@mitsuhiro
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