市來健吾の日記

プログラマ、(元)物理屋(ナノテク、流体)

ぼくとアップル。


  • 何度も書いてるけど、ぼくは全然アップル信者じゃない。

    • アップルは、閉鎖的で、独占的で、コンピュータ開発者に対する自由を 与えることなど毛頭考えてないところは、ぼくは、今でも嫌いだ。 (だから、 RMS が文句を言う気持ちは、理解出来る。 まぁ、ものには言い方というものもあるだろうし、タイミングというものも、 あるとは思うけれど。)

    • そんなぼくが、アップルの製品に手を出したのは、 IBM 後の ThinkPad の quality の低下で、堅牢なノートの選択肢がなくなったこと。 ちょうどアルミの unibody モデルが出た所で、そのアルミの筐体故に、 この初代アルミ macbook を買ったのが、はじめて (11/14/2008)。

      • あと、正直に告白するが、 audio 関係の安定性は、楽しみにしてた。 garageband も。

      • やっぱり、ドライバの対応状況が、 unix 系は、相対的に弱いことは、 否定出来ない。まぁそれは、しょうがないんだけれど。

      • 脱線ついでに、もう一言。 Mac OS X がすばらしい、という言説をときどき見るけど (特に Windows と比べて、その安定性が云々というやつ)、 それは unix base の OS だからであって、 その意味の安定性を言うなら、 BSD 系なり Linux の方が、 ぼくは評価されるべきだと思う。 OS X は、 unix なのか mac なのか、なんか微妙で、 ぼくはすばらしいとは思えない(のは、 objective-C の開発環境を、 きちんと知らないからなのだろうか?)

    • その後、帰国して、携帯を持つ必要に迫られ、 ガラケー文化を一切知らない PC 人間なぼくが、 とりあえず使えそうな電話ってことで、 iPhone 3G を (3GS が出るほんのちょっと前に)買ったのが、2つめのアップル製品。

    • windows のノートが壊れたという家の人に、 整備済製品で出てた白 macbook を勧めたのが、我家的な3つ目のアップル製品。

    • iPhone3G を落としてガラスを割ったので、 2年弱で iPhone4 にしたので、そうか、もう4つ目になってるな。

  • そういうぼくにとって、 steve jobs という人は、 アップルに復帰後のアップルの人という捉え方をしていて、 その意味で(のみ)すごいと思っている(昔のことは、正直、知らないし)。

    • ぼくにとっては、だから、マウスの導入でも、 GUI のすごさでも、つまり Macintosh の革命の人ではなく、 iMac 以降のコンピュータ・メーカーの人という認識。

    • つまり、大衆向けの安価で、しかし高品質なデバイスを大量に供給した人。

      • iPhone だって、あれだけ見たらすごいデバイスだけど、 実際にみんなは、あれにいくらのお金を払っている?

      • iPad だって、その値段設定で、他のメーカーが四苦八苦している。

      • MBA なんて何か知らないけど今の macbook のラインのエントリー・モデルだし。

  • モノがすばらしければ、値段なんか関係ないんだ、と言っていた Macintosh とは、180度、方向性が違っていると、ぼくには思える。 この転換に、彼の挫折というか、アップルを追われて以降の苦労が、 現れているんではないかなぁ、と想像をする。

    • その意味でも、2005年のビデオで彼が言った、 「アップルを首にされたことが人生最大の良かったことの1つ」 という言葉に、ぼくは好感を持つ。

    • それは、ぼく自身、これまで結構、苦労してきたと思うけど、 その苦労をいい方向に活かそうと意識して努力して来たつもりで、 これが実際とっても難しいことなんだけど(「どうせ、どうせ」と愚痴を言ったり、 困難な状況のせいにしたりすることが、どんなに簡単なことか、ということ)、 同じように頑張った人が居るということ、 そしてそれが本当に良いこととして見えること、 それらから、やっぱり間違ってないなと安心できる。

  • とにかく、人の意見をいろいろ読んだり聞いたりして、自分の考えがうやむやになる前に、 一度、定着させておきたいと思って、あえて書いてみた。

  • 10/9/2011: 10年前の steve jobs

  • 10/6/2011: 訃報: steve jobs

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